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不定期コラム、第3弾!! またまた・・・

2008 年 12 月 4 日 木曜日

相変わらずの、音楽ネタです。すみません。

歳を重ねると、ついついリイシューものに手が伸びる。

ノスタルジーもあるが、やはり感受性豊かな10代後半の頃に聴いたものは

思い入れが強い。当時聴いたものが、やれボートラ入りだとか、

やれ紙ジャケ仕様だとか、デラックスエディションだのと、

おっさんの琴線をくすぐる手法・装丁で同一の作品が

何度も出し直される。

「キャロル・キングの『つづれおり』なんて何枚持ってるんだ?」

と数えてみたら、アナログ&CDも併せて7〜8枚にもなっている。とほほである。

で、今年もリイシュー街道まっしぐらだったかと言うと、

実は新譜の当たり年であった。以前、このコラムで紹介した、

ロン・セクスミス、クレア&リーズンズの新譜も幾度となく聴いたが、

実は、最も聴いたのが鈴木祥子さんの新譜、『SWEET SERENITY』。

「女性シンガーソングライターで好きな人は?」と問われたら、

迷わずローラ・ニーロと鈴木祥子さんを挙げる。

いつだったか、祥子さんがローラ・ニーロの曲をライヴでカバーしたのだが、

僕は失神してしまうかと思うほど嬉しくて、

その場で手を合わせて拝んでしまった(苦笑)。

祥子さんは作詞・作曲・アレンジは勿論、

鍵盤、ギター、ベース、ドラム等々、何でもござれ。

自身も他者もプロデュース出来るという才女だ。

そのすべて、何もかもをひとりでやり遂げてしまった、

“ひとり多重”のフル・アルバムを作ってしまたった人でもある。

僕もそのマルチな才能に惚れたひとりだし、

ミュージシャンが惚れるミュージシャンとして有名だ。

僕は今回の『SWEET SERENITY』は、彼女の歌の素晴らしさ、

コーラスの見事さにノックアウトされた。

歌手として凄みを増したと言った方がわかりがいいかもしれない。

キャリアを積めば凄みは出るものだが、

逆にそれが出るとポップさや甘さが薄れ、

“スイート”さのカケラもなくなってしまう女性シンガーソングライターが多い気がする。

30〜40代の女性の本音や雑感等々──重くなりがちなテーマでありつつ、

“スイート=甘さ”をメロディや歌やコーラスで、キラキラ度高く散りばめているのが、

この『SWEET SERENITY』だ。中でも、『逆プロポーズ(仮。)』と『Father Figure』は秀逸。

今年デビュー20周年。これまでの作品も『SHO-CO-Collection』と題したネーミングで、

絶賛リイシュー中。12月24日には中期の頃の作品が収められた第二弾がリリースされる。

『Sweet Thing』なんかは、一度は聴いてもらいたい名曲だ。

そんなわけで、『SWEET SERENITY』は新譜にて名盤決定という希有なアルバム。

ホント、今年は新譜の当たり年でありました。

リイシューものより新譜を聴くというのは、

今の時代を生きてる実感が持てて、凄くいいと思う。

2008.12.4 夕方

棚橋和博



上原ひろみ、新潟で福来亭のラーメンを堪能!!

2008 年 11 月 30 日 日曜日

 

interview file cast vol.38で表紙を飾ってくれた

上原ひろみちゃんが約一年振りのライヴで新潟にやって来てくれました。

世界中、何処に行っても、自ら選んだ過密スケジュールをこなす彼女は、

ライヴを終えたら打ち上げなどせず、明日の公演の為に、

身体の休息を第一と考えて宿泊先にまっしぐらという、

生真面目を絵に書いたような人。

「貴重な時間を私のライヴの為に割いてくれてありがとうございます」

というのが本心なのが、新潟公演での、この深々おじぎでおわかり頂けるでしょう。

  

そんな中、最大の楽しみというのが、「食いしん坊万歳」を地で行く、

世界各地で食べる、美味しいもの巡り。それが日本となれば、

ファンの誰もが知る、「ラーメンマニア」にスイッチオン。

新潟はこれまで「東横」「青島」など、メジャー処をひそかに食しています。

そして遂に今回、僕のフェイバリットである、JR関屋駅前にある、

「福来亭」にお連れし致しました。いわゆる燕・三条系、醤油・太麺・背油ですが、

ここのは、タマネギではなく長ネギを使う、いわゆる本場とはちょいと異なるラーメン。

「うわー、普通のラーメンなのに、これはまるで大盛りですね」と言いつつ、

スープをひと口飲み、そして麺もズズッとひと口食べ、

「美味しい!!」と言ったかと思ったら、

あれよあれよという間に麺完食。スープ完飲。

「打ち上げせずに、身体のケアを第一に考える人が、

日本に来た途端、この塩分取り過ぎの日々でいいのか?」

という気もしますが、

食後のこの笑みを見れば、

「好きなんだねぇ。仕方ないねぇ」という感じ。

福来亭でエネルギーを注入した彼女。

この日の新潟公演がエネルギッシュだったのは言うまでもありません。

この日のライヴリポートは、

12月25日発売の「月刊にいがたタウン情報」に掲載します。

どうぞお楽しみに。

次に新潟に来た時には、何処のラーメン屋さんにお連れしようかなぁ・・・。

上原ひろみ、インタビュー担当の棚橋でした。

 

 

不定期連載 その2

2008 年 11 月 10 日 月曜日

 

今年もあと一ケ月半となりましたねぇ。
東京は勿論、あっちこっちへと出張に出かけたら、
必ず寄るのが、レコード屋さん。
一軒でも寄れれば、何かホッとするという、
もはやこれは病気なのでありましょう。とほほほほ。
  
今年は新譜の当たり年でした。
中でも愛聴したのがこれ。
  
「ザ・ムーヴィー」クレア&リーズンズ
  
昔々、大学時代に東京でライヴを見たジェフ・マルダー。
ジャグバンド風からブルースまで、幅広いジャンルを取り入れた
渋いアメリカンミュージックを聴かせてくれました。
  
クレア&リーズンズのクレア・マルダーさんは、そのジェフのお嬢さん。
とろけそうな彼女の甘いロリータ・ボイス。しかもそこにバイオリン、ヴィオラ、チェロ等のストリングスが絡み、さらに甘くロマンチックな作品になっている。
でも、全体はべたっとした甘さは一切なし。ジャケットのように、
昔の映画のサウンドトラック風でもあり、
とにかく飽きさせず、ノスタルジックな桃源郷へと誘い込む。
日本盤には懐かしのティアーズ・フォー・フィアーズの
「ルール・ザ・ワールド」のカバーを収録。
  
そう言えばこの曲をパティ・スミスも
アルバム「トゥエルヴ」でカバーしてたっけ。
メジャーな曲だけど、いい曲だもんね。
  
なのでクレア&リーズンズのアルバムは絶対日本盤を買わなきゃダメだよ。
このアルバム、何度聴いても飽きない。
今年のベスト5には絶対入ります。
てなわけで、今年の新譜&リイシューベスト5を誰にも頼まれていないのに、
年末にこのブログで発表します(笑)。
  
今日も何処かのレコード屋さんに出没しているはず。
師走も近いのに・・・何をしてるんでしょう。
ちゃんと働きます。はい。
  
2008.11.9 深夜
棚橋和博

 

棚橋和博、不定期コラムスタート!!

2008 年 10 月 29 日 水曜日
今年4月をもって、13年制作し続けた音楽番組「音楽と髭」を終えました。
ご年配の方ならご存知だと思いますが、前身番組「M.M.CLUB」から数えると、
実に二十年近くもテレビで音楽番組を手掛けさせて頂いたことになります。
僕の本職は編集者であり、テレビ音楽番組制作は、弊社の仕事のひとつであったのだけれど、
電波というのは怖いもので、いろんな人から、
「ニュースは読まないのか?」と何度言われたことか。
今も、「髭、毎週見ています」などと街で声を掛けられるのだけれど、
「・・終わりました」と言いそびれ、ついつい、
「どうもありがとうございます」と笑顔で言い返したりしています。
まあ、13年というのは長いってことですなぁ。
その内、「音楽と髭、あったよね」なんて言われる日が近い内に訪れることと思います。
ウチのスタッフでもいいけれど、どこぞの誰か、
新潟で音楽番組を引き継いで作ってくれる若い人が現れるといいなぁと僕は願っております。
まあ、この場を借りて改めて言いたいのは、
「音楽と髭を長年に渡り見て頂いて本当にありがとうございました」ということ。
お世話になりました。
さて、棚橋は本職である、「月刊にいがたタウン情報」や「cast」などを通して、
編集者としての仕事を以前と変わらず地味にやらせて頂いております。
いつかまた、皆様の前で誰かアーティストの方と一緒に話したり、
あるいはテレビやラジオなどでお会いする機会があるかもしれませんが、
その時は、「あのおっさん、まだそんなことをやっているのか」と笑ってやって下さい。
その内どこかで会いましょう。
で、前置きが長くなってしまいましたが、音楽と髭も終わったことですし、
この弊社のホームページのプログに於いて、不定期ではありますが、
何か、音楽のことを中心としたコラムを書いていきたいと思います。
まず、第一回目は・・・というか、ほとんど、
「最近、これを聴いてます。皆さんもいかがでしょうか?」
というお薦め盤紹介という感じになると思います・・・。
「イグジット・ストラテジー・オブ・ザ・ソウル」
ロン・セクスミス
ここ数カ月は、このロン・セクスミスの新作を何度となく繰り返し聴いています。
カナダ出身のシンガーソングライターですが、
セルフタイトルのデビュー作を出したのが1995年。
既に十枚以上のアルバムをリリースしているから、
まあ、中堅という位置にいる人ですね。
フジロックにも出演したことがあるし、来日も何度かしているけれど、
東京でも大体500人程度のホールですから、
それほど人気や知名度があるとは思えません。
ミディアムバラードタイプのナンバーが多く、
メロディの良さに定評があるのだけれど、
アルバムを重ねる度に凄味を増しているのが、そのメロディの良さ。
特に1曲目に収録されている「スピリチュード」はピアノ中心の1分半という短いインストで、
メロディだけ彼がハミングしているナンバーですが、これがとてつもない出来。
珠玉のメロディとはこのこと。1分半で人を泣かすというのはプロの仕業です。
ロンドンでレコーディングしキューバでブラスなどをオーバーダピングをしたとか、
タイトルに「ソウル」がついているから今回はソウルっぽいとか、
そういう音楽評論家的なことはこの作品に関しては二の次で良いです。
普段、激しいオルタナロックやテクノ、
あるいはヒップホップなどを聴きまくっている若い人が、
この1分半のオープニングナンバーを聴いてどう思うのか、
それが気になる最近のおじさんです。全体的には地味ですが、
信じられないような美しいメロディと歌がいっぱいです。
機会があったら是非とも聴いて頂きたいです。
こんな感じで不定期で書いていきます。
また次回のコラムでお会いしましょう。
2008.10.28 深夜
棚橋和博